スペイン巡礼 フランス人の道 30代ひとり旅

【女性ひとり旅】32日間かけてスペイン巡礼フランス人の道を歩き、マドリッドで「暮らすように旅をする。」を実践。質問あれば、お気軽にどうぞ!

【8日目】スペイン巡礼〜Najera

カミーノ・デ・サンティアゴ 

2017/06/11

スペイン巡礼8日目

 
Logrono-Najera
 
お祭り騒ぎでよく眠れなかった翌日、少し遅めに出発する。街中はやはりホタテマークが見つけにくい。今日の行程は今までで一番長い、29kmほどある・・。気合を入れて出発。相変わらず小麦畑を進み、今度はぶどう畑が現れた。ワインが有名なリオハ州なだけあって広大なぶどう畑が続く。フランスなどにあるぶどう畑 は、傾斜のある地形で火山灰が多く含まれた水はけのよい土壌にあるイメージが多いけれど、スペインのぶどう畑はまたちょっと違うみたい。赤土で、わりと平坦な大地に、ざーーーっとぶどうの木が植えられている。まだ収穫の季節ではないらしく、細くてひょろっとした枝に葉っぱだけがついている。行けども、行けども、ぶどうの畑。麦の次は、一生分のぶどう畑を見ることになったのでした。
 
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畑の遠くにぼんやりと町らしい建物がポツポツ見えてきた。ここからはまだまだ距離がありそうだ。畑を抜けると、工業地帯のような場所を突っ切るように道が続いていた。数十メートルもありそうな山のように積まれた砂利や、錆びてすすけた鉄パイプがいくつも伸びるプラント工場のような地帯を進む。見るものがなく、つまらない道をひたすら進む。トイレにもいきたいのに、カフェどころか、店も見当たらない、寂しい工場地帯。おまけに日も気温も高くなり、苛立ちが募る。
 
コンクリートの川の河川敷を歩き、乾いて誰もいない公園を歩き、町を目指す。すぐそこまで迫っているのに、なかなかたどり着かない。いくつか店がみえてきて、さらに最初のアルベルゲも発見。でも目指すは公共のアルベルゲ。お腹も空いていたけれど、頑張って目的のアルベルゲを探してみる。
 
綺麗な川を渡ると、古くて歴史のありそうな、建物がかわいらしい通りにたどり着いた。川沿いのバルやレストランにはたくさんのお客さんで賑わっていた。とても活気があって、たのしい町。
 
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目的のアルベルゲは川沿いにあった。受付をすると、なんと寄付制とのこと。ボランティアで働くおじさんやおばさんは愛想がよく、笑顔がすてき。おじさんが大部屋に案内してくれると、そこは100台くらいのベッドが並ぶ、本当に大型のアルベルゲだった。もちろん若者は二段ベッドの上に通され、痛む足を引きづり、上に上がる。カーテンが閉められていて、少し薄暗かったが、よく見ると、二段ベットがぴったりとくっついて設置されている。つまり、隣の人が添い寝レベルに近くに寝ることになる。異性がきたらどうするんだろう・・と心配したが、そこは配慮してくれるらしく、私のとなりには女性が案内された。これはいびきが大きかった場合は大ハズレだな。
 
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洗濯をしたら、町をお散歩してみる。スーパーもあるくらいのサイズの町で、お水やパンやハムを調達した。帰り道、この町が大きな一枚岩のすぐそばにあることがわかった。建物のすぐ裏に赤土の岩の断面がそびえ立ってみえる。近づいてみると、全貌が見えないほど大きな岩だった。オーストラリアのエアーズロックに似ていて、岩の断面を見ただけで、すごく大きなエネルギーをもらえた気がした。10分ほどでぐるーっと回れてしまえるほどのサイズ感だけれど、とても親しみやすい明るい雰囲気の町だった。一見のバルに入り、ビールとチョリソーをほうばる。幸せな午後。
 
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夕方、涼しくなってから川沿いの芝生に寝転んで、人々を眺めてみた。みんな芝生にゴロンとしてくつろいでいる。川の対岸には移動式の遊園地があり、子供たちや大人たちが楽しそうに遊ぶ声と、爆音のスペイン歌謡曲が流れてくる。それに合わせて、こちら側の大人たちが口ずさんでいる。きっと流行りの曲なんだろうな。夕方の少し弱まった光の中でのこの光景が、今になってもなんだか忘れられない。
 
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