スペイン巡礼 フランス人の道 2017

【女性ひとり旅】32日間かけてスペイン巡礼フランス人の道を歩き、マドリッドで「暮らすように旅をする。」を実践。質問あれば、お気軽にどうぞ!

【31日目】スペイン巡礼 〜Pedrouzo

カミーノ・デ・サンティアゴ

2017/07/04
スペイン巡礼31日目
 
エアコンの効いた快適な部屋でぐっすり眠り、朝目覚めた。カーテンで仕切られた小さな小部屋に私一人なので、堂々と着替えられる。準備をして宿を出る。つもりが、あれ?ドアの鉄格子が開かない。ショック・・・。ここも、管理人が外から鍵を開けるまで、ドアが開かないようだ。仕方がないので、オープンを待つ。ソファーがいくつもあるので、せっかく履いた靴をまた脱ぎ、くつろいだ。
 
6時過ぎにやっと管理人が来て、ドアを開けてくれた。待ちわびた巡礼者たちが、ぞろぞろと宿を出た。もう日の出が近い時間だ。少し急ぎ足になる。町中の道路沿いをしばらく歩き、家々がまばらになったころ日の出を迎えた。今日も真っ赤な朝日に照らされる。眩しさで少し目がくらみ、また目を開くと一瞬で世界が夜から朝に変わっていた。1日のはじまりだ。
 
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予定では、明日サンティアゴに着く予定だ。サンティアゴから5kmほど手前のMonte Gozoの大型のアルベルゲに泊まる人が多いようだが、さすがに1日ではそこまでは行けそうもないので、20km手前のPedrouzoを目指すことにした。
 
わりと平坦な道に小さな集落がいくつもあり、どの村も丁寧に整えられた庭先が綺麗でイングリッシュガーデンのようだった。(スペインだけど。)プチホテルもあり、こんなところに泊まって、午後はゆっくり庭で本を読むのもいいなぁと想像を膨らませながら歩いた。どの村にもその村の個性があって、眺めているだけでも楽しい。距離に追われることなく、のんびりを歩けるのが幸せだ。カミーノに来た目的も、もともとはスペインの美しい景色や村々を見てみたいというのがあった。それをまた今日も達成しながら歩いてる。
 
(あまりにものんびりと歩き過ぎて、写真がないのが残念。)
 
朝ごはんを食べる場所を探すも、なかなかない。途中、小さな集落にカフェを発見したが、水はけがよくなく、庭も苔むしていたのでスルー。だがここの庭先の石の兵には、無数のビール瓶が並べて、いや、放置されていた。不思議な光景。
 
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やっとまともに朝ごはんを食べられそうなカフェを発見。テラスがあり、テラスの向こうには綺麗に剪定された広い農地が広がっていた。たくさんの巡礼者たちがのんびり朝のカフェタイム。私はお腹がすいていたので、たっぷりお砂糖を入れたカフェコンレチェとポカディージョ(サンドイッチ)を。そういえばスペインに来てから、カフェラテに砂糖を入れるようになった。最初は抵抗があったけど、あまりにも歩き疲れている時は、やっぱり身体が糖分を欲しているようだった。あまいあまーいカフェコンレチェをいただくと、回復するよう。そんなわけで、カフェラテに砂糖を入れる派です。
 
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いよいよ太陽が頭のてっぺんに近づき、歩くのが厳しくなってきた。森を通るルートが多いので比較的日陰があるが、アスファルトの照り返しで体力が奪われ、足も限界だった。そんなとき、顔馴染みの巡礼者たちにあった。ポルトガル人とイギリス人とフランス人のグループだ。しばらく話が盛り上がって歩いていると、なんと目的地の町を通り越し、森を一つ抜けていた。地図を見返すも、次の町が遠すぎたのでしぶしぶ来た道を戻ることに。往復の距離を歩き疲れ果てたので、みんなでちょっと贅沢をして私営のアルベルゲに泊まることにした。選んだお宿は広くて清潔で、そしてなんとお風呂にダブルヘッドシャワーもある!みんなで盛り上がり「サイコー!」と言いながらシャワーを浴びて、ご飯を食べに出かけた。
 
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宿の人にオススメのレストランを聞いて、その店に行くことに。こういうときにスペイン語の話せる人がいると便利だ。評判の店らしく、地元のスペイン人もたくさんランチをしていた。サラダに、ミートボールスパゲティに、ワイン。デザートに初めてガリシアケーキという、少し粉っぽいパウンドケーキもいただいた。昼間から盛り上がりだいぶ飲んだけど、楽しい宴だった。
 
 
みんなで、巡礼を終えてそれぞれの故郷に帰ったら何をするかについて話あった。
 
ポルトガル人の男性は親が弁護士で自分はボンボンだという。親のお金でマンチェスターに留学中で、留学先で出会ったのがイギリス人の友人というわけだ。この友人の若いイギリス人男性は、赤毛で肌が白く独特な目つきをしていて、見るからにマンチェスター出身とわかる。家族に「卒業旅行に、巡礼に行ってくる」と伝えたところ、「日焼け止めを持っていけ」と一言言われたそうだ。ウィットに富んた的確なアドバイス
ふたりともまだ大学生。イギリスに帰ったら大学を卒業するが、とりあえずはまだ何の仕事に就くかは決めていないとのこと。日本だったら卒業する1年以上も前から就活に励むのに、なんとものんびりしたもんだ。
 
もう一人のフランス人の女性は、一人で巡礼に来ていたが途中でこのボーイズに出会い、面白かったので一緒に歩いてきたという。年齢は39歳で、先日Portmarinで誕生日を迎えたそう。彼女も不思議な経歴で、なんとインドに住んでいて、巡礼を終えたらインドの自宅に帰るそうだ。大きな一軒家に友人とふたりで住んで、フリーランスで仕事をしているという。なんとも個性的なメンバー。
 
さて、私はというと、急に巡礼を思い立って会社を辞め、たくさんのブログを読み込んでつけた知識だけを頼りに、バックパック一個でスペインにきた。そして30日間の夢のような冒険を明日終えようとしている。日本に帰った後のことなんて、なんにも考えていない。
 
そんななんの目標もないわたしのために、みんなが今後のプランを考えてくれるという。フランス人の女性に、「あなたはなにが好きなの?」と聞かれ、しばらく考えたあとに、「旅だ」と答えた。すると「じゃあ、トラベルジャーナリストなんてどう?あなたは旅行が好きだし、英語もしゃべれるし、これで決まりね!」と。なんともシンプルなアイディアにあ然としてしまう。「でも、英語だってそんなにしゃべれるわけじゃないし、そんな仕事してる人なんて五万といるし、お金になるかわからないし・・・。」と出来ない理由ばかり並べる私に対し、みんなは「そうだ!それがいいよ!」「旅をしながら、旅雑誌に投稿したらいいじゃない」と本気だ。
 
他人事だからってわけじゃなく、”それがいい”と疑いもなく言っていることに私はすごく驚いたし、関心した。出来るか出来ないかは問題でなく、ただ何の目標もない私に、”私がやったら最高に幸せになれると思われるプラン”を考えてくれたのだ。私を含め日本人の多くは、実現性の高いことを想像しがちで、それを選びがちになっている。不可能だなんて誰も言っていないし、それが実現するかどうかは本当に自分次第なのだ。自由な発想が乏しくなっている自分に少し失望したとともに、柔軟な発想で私の将来を想像してくれた3人に本当に感謝している。そうだ、まずは自分が何か好きかを改めて考えて、素直にそしてシンプルに考えてみよう。私のバックパックは断捨離してすっごくシンプルになんたけど、頭の中はまだまだ荷物が多そう。あと1日をかけて、もう少しそのことについて考えてみよう。また一つ、大切な仲間と、大切な思い出が増えた。