スペイン巡礼 フランス人の道 30代ひとり旅

【女性ひとり旅】32日間かけてスペイン巡礼フランス人の道を歩き、マドリッドで「暮らすように旅をする。」を実践。質問あれば、お気軽にどうぞ!

【2日目】スペイン巡礼 〜Zubiri

カミーノ・デ・サンティアゴ

2017/06/05

スペイン巡礼2日目

 

 

朝起きると、まだ雨がふっていた。
乾かして畳んでしまったレインコートをまた広げる。

 

この修道院のアルベルゲの周りはお店やレストランが何もないと聞いていたので、あらかじめ予約しておいた朝食が正解。あたたかいカフェコンレチェ(カフェラテ)で身体をあたためて、出発に備える。

 

7時頃、出発。
思えば、出発前は峠越えに焦点を当てすぎたので、越えた後の行程やペース配分を何も調べていなかった…。パンフレットを見ると、本日の行程は20kmで、Zubiriという村が目標。昨日は25kmの山登りをやってのけたんだから、20kmは大したことないでしょ。そんな風に思っていた。

 

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歩き始めたものの、レインコートを頭まですっぽりかぶっているので、周りの景色が見えずらく、生乾きの靴からの水分が靴下に染みてきて、テンションは下がりっぱなしだ。

 

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出だしから昨日とは打って変わって、森の中の道をゆく。絵本に出てくる、ヨーロッパの森の小道みたいでちょっとワクワクする。

昨日は日本にいるのと変わらない、といっていた植物も、なんとなく、はじめて見る植物や花が増えてきた気がして、ヨーロッパにいることを感じられた。車道には、自転車で巡礼をする人たちがたくさん走っていた。自転車だと早くて2週間ほどで、サンティアゴまで着くらしい。

 

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しばらくは平坦な森の小道が続き、そのうちに小さな村に出た。玄関先や窓辺に花が植えられた、可愛らしい家々が立ち並ぶ小さな村だった。こんなにこじんまりとした村なのに、村の真ん中あたりにちゃんと小さな教会がある。そのおもちゃの街みたいなミニュア感たっぷりの街並みを、他の巡礼者たちも写真を撮っていた。町を通過する途中で右に曲がり、また牧場の中を突っ切る形で巡礼路は続く。

 

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家畜たちはいたりいなかったり。青々とした牧草が生い茂り、家畜たちには十分すぎるくらい。時々道に巨大な糞の塊が落ちていることを見ると、ここは家畜たちの移動路でもあるのかもしれない。

 

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森を抜け、小川をわたり、休憩して、また牧草地帯に入り。決して道は平坦でも、舗装されているのでもなく、登ったり降りたりと地味に体力が奪われる。途中雨が止んだりもしたけど、日当たりが悪い森の中の道はぬかるみが激しい。

 

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そしてあと数キロで本日のゴール地点、というところで山を登りきった。あとは山を降りるだけだ!そう思ったが甘かった。疲れ果てた脚と膝に、下り坂のダメージは大きい。降っても降っても、まだ着かない。ゴロゴロとした岩が多く、足元が安定しない。気をつけないと、岩に足を取られて転んでしまう。最後は嫌になって、やけくそで小走りに山道をかけ降った。急にあたりが開けて、小さな川にかかる石造りの橋が現れた。本日の目的地、Zubiriの村だった。

 

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橋のたもとに村の地図があったが、数件あるアルベルゲを見て回る気力もなく、橋を渡って一番近いアルベルゲを選んだ。オスピタリオ(管理人)の女性は商売上手で、明日以降の順路に一番近く、Wi-fiも使い放題で€10だとオススメしてくれた。大部屋は部屋は狭く、暗かったが、もう今日は心地よさは望んでいなかったのでそこに決めた。部屋にはすでに女性が休んで降り、彼女も相当に疲れているようだった。

 

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シャワーと洗濯を済ませ、食料を買いに小さな商店に行った。村で唯一の小さな商店は、パンや雑貨も売る精肉店だった。ハムとパンを買い、即席のボカティージョ(サンドイッチ)を作って店の前のテーブルで食べた。疲れた身体に缶ビールがしみる。時刻はまだ昼の12時半だった。

 

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小さな村なので観光をするようなところもなく、アルベルゲの裏庭の公園でのんびりしてみる。芝生に腰をおろして、ストレッチをしながら、続々と橋を渡ってくる巡礼路たちを見ていた。すると馬に乗った巡礼者たちがやってきて、川で馬に水を飲ませていた。数頭の馬が一気に川に入ってくると、結構な迫力だ。わたしも脚を冷やしに、川に入ってみた。6月だけど、水はまだまだ冷たかった。”まだ2日目なのか”、といつの間にか晴れ渡った空を眺めて、すごいことを始めてしまったんだな、と改めて思った。

 

 

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