スペイン巡礼 フランス人の道 30代ひとり旅

【女性ひとり旅】32日間かけてスペイン巡礼フランス人の道を歩き、マドリッドで「暮らすように旅をする。」を実践。質問あれば、お気軽にどうぞ!

【15日目】スペイン巡礼 〜Carrion

カミーノ・デ・サンティアゴ

2017/06/18

スペイン巡礼15日目

 
朝宿を出発すると、まだ月が出ていた。あたりは静かで、Fromistaの町の教会が幻想的に見えた。
 
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大きな道路を渡るときに早速迷いそうになったが、周りの巡礼者が教えてくれた。今朝はすこし遅く出発したから、歩き始めるとすぐに日の出を迎えた。空が一瞬にしてピンク色に染まり、神々しく姿を現した太陽に手を合わせた。
 
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今日の道は二手に分かれている。結局は同じ道につながるのだが、農道をゆく道と、車道沿いをゆく道。カフェで朝食を取りたいので、村を通過する車道路沿いの道を選んだ。するとそこには、ホタテマークを表すコンクリートの目印が、これでもかというくらいに並んでいる。これはいったいどうゆうことなのか。近いところでは、5メートルごとに並んでいる。ホタテマークを見失ってウロウロする日もあれば、しつこいほどに並ぶ日もあるんだね。それにしても、ピンクに染まる景色が美しい。
 
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道沿いによくあるこの青い花を咲かせる植物が好き。うっすらと蛍光に光っているようにも見える。このほかにも黄色い花もよく咲いていて、疲れたときに癒された。花の周りには蜂や蝶も多く飛んでいて、日本では日常的に動植物を見ていないことに気づかされる。
 
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今日の行程はたった19.3km。なのに、果てしなく長く思えた。結局カフェには寄らずに歩き続けた。絶妙に高低差がある道をゆく。トイレにも行きたいのにゆけず。
 
お昼近くになってやっとCarrionの町に到着。ここは教会の町でいくつもの修道院があるようだった。一つ目のAlbergueのある修道院Santa Claraはまだオープンしていなかった。次に目指したSanta Mariaもまだオープンしていなかったが、こちらの方が町中にあり雰囲気も良かったのでバックパックを置き、順番に並んだ。
 
町の大きな通りに入るなり、今日がお祭りであることが一目でわかった。というのも、町中の道ところ狭しと、花びらの絨毯が敷かれている。これがものすごく鮮やかで配色も模様もきれいで、こんな光景はもちろん生まれて初めて見た。町中がまるでディズニーランドみたいな雰囲気!
 
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その模様をよーく見て見ると、花びらではなく、染色された藁のようだった。とにかく、町中に敷かれていて、模様も全て違っていた。人々は、そのカラフルな絨毯を壊すまいと、絨毯の脇の細い道を慎重に歩いていた。ので、もちろん交通渋滞も起こっていた。
 
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話を聞くと、今夜はCorpus Christiというキリスト教のお祭りで、この鮮やかな絨毯は全て、修道院のシスターと町のボランティアの人たちによって敷かれたものだそうだ。こういった伝統を守ったり、それを毎年盛り上げて後の時代につなげていく努力をしている方たちには本当に頭があがらない。たまたま今日この日にこの町に立ち寄っただけの一観光客が、なんの準備も手伝っていないのにこんなに楽しませてもらっていいのかな?という気持ちになるくらい、本当に準備に時間と労力がかかっていそうなお祭りだ。
 
午後12時丁度になると、町中の教会の鐘が鳴り響き、ミサが始まった。多くの人がおしゃれをして、教会に集まってきた。教会は満員だった。男の人は正装をして、女の人は色鮮やかなワンピースを着ていた。どれ一つ同じ色や形のドレスはなくて、みんながみんな自分の好きな色を着て、それでいて似合っていた。太陽のように鮮やかな色は、スペインの国そのもののようだった。
 
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ミサが終わるとパレードがスタートした。音楽隊を先頭に、スペインの伝統的な模様のあるタペストリーを持つグループや、たくさんの花が飾られた十字架や、金色の装飾がされた大きな箱を大勢で担いだグループが、次々に歩いてきた。小さな子供たちも、伝統的な衣装に身を包んで、緊張した表情で列に加わってあるいている。
 
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このパレードは、あんなに綺麗に敷かれた鮮やかな絨毯の上を歩いてゆく。大勢の人が歩くので、絨毯の模様な壊され、色が混ざって、そしてさらに鮮やかになっていく。このためだけに労力をかけて用意された花道が、パレードというこのお祭りの大トリが最大限に輝く瞬間を作っているんだという刹那的な醍醐味もあるんだと感じた。
 
花道沿いの家々の二階からは、花びらが巻かれ、最高の瞬間を演出していた。まるで中世の時代にタイムスリップして、パレードを見ている村人一味になった気がした。そんな夢のような光景だった。
 
こんなすばらしいものを見せていただいた、この旅に感謝した。1日でも滞在がずれていたら、見れなかった光景。本当にラッキーだった。
 
そして、パレードの最終集団が去ったその10メートル先には、清掃車が待機しており、人々が歩いてぐちゃぐちゃに乱された鮮やかな絨毯を一瞬のうちに回収して、あとには何も残らなかった。本当に刹那的。
 
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